あなたは今、「住みたい」と思えるシェアハウスをお探し中だろうか。

それに心のどこかで「忙しいのに。内見なんて面倒くさい」と思っていないだろうか?

多忙な男女にとって新居候補の内見は面倒に思えてしまうものだから、あなたがため息をついていても不思議はないし、仕方がない。

ただ面倒だからと内見を省略してしまった場合、入居後、深く後悔する恐れがある。愕然とさせられる場合もある。

「私は後悔なんてしない。だから内見しない」と、あなたは言い切れるかもしれないが、その場合であれ、入居を検討している今のうちに、以下から紹介する悲劇の実例に目を通してほしい。

いずれも毎度おなじみ国民生活センター1に持ち込まれた案件なので信憑性は高いから、ご安心を。

目次

悲劇の実例

入居先がどこであれ、また人が良い若者であれ、悲劇に見舞われるときがある。

今回の相談者はいずれも20代と30代。

あなたも40歳未満なら、彼らの不幸は確実に他人事ではない。

実例①

以下は2018年9月に国民生活センターに持ち込まれた相談内容。

相談者は20代で、問題のシェアハウスに入居したせいで呼吸器障害を患ってしまった

シェアハウスに住んでるが部屋の状況が酷く退去を決めた。次の部屋を借りる際の初期費用を大家に負担して欲しいが可能か。

出典:事故情報データバンクシステム「事故情報詳細」
https://www.jikojoho.caa.go.jp/ai-national/accident/detail/334350?kind=1&menu=nolink(令和6年9月20日閲覧)

気の毒すぎる・・・・

ただ内見や、物件の担当者との情報交換に力を入れていれば、この不幸は避けられたかもしれない

実例②

お次は2018年3月に国民生活センターに持ち込まれた相談内容。

相談者は腰痛に悩む身になってしまった30代の人物。まだ若いのに腰痛持ちに。

内見時にベッドの質を確かめていれば・・・・

シェアハウスに入居した。設備のベッドが壊れていたため腰痛が酷くなった。貸主に対し治療費と損害賠償請求をしたい。

出典:事故情報データバンクシステム「事故情報詳細」
https://www.jikojoho.caa.go.jp/ai-national/accident/detail/322994?kind=1&menu=nolink(令和6年9月20日閲覧)

実例③

次は2018年1月に国民生活センターに持ち込まれた相談内容。

相談者は20代で、打撲傷などを負うハメになった

シェアハウスに11月末に入居。部屋前方の床にコードボックスがあり、二度滑って転んだ。危険なのでシェアハウスを退去したい。

出典:事故情報データバンクシステム「事故情報詳細」
https://www.jikojoho.caa.go.jp/ai-national/accident/detail/318527?kind=1&menu=nolink(令和6年9月20日閲覧)

退去を考えるハメになっているのだから、相当、危険なのだろう。

内見時に危険だと気づけていた場合、この物件への入居を見送れたかもしれない

実例④

最後は2015年1月に国民生活センターに持ち込まれた相談内容。

相談者は30代で、最初の相談者と同じく呼吸器障害を患うハメになった

ネットで知ったシェアハウスに内見せずに入居したら、埃が酷く1か月で退去した。説明の無かった違約金を請求され不納得。

出典:事故情報データバンクシステム「事故情報詳細」
https://www.jikojoho.caa.go.jp/ai-national/accident/detail/237076?kind=1&menu=nolink(令和6年9月20日閲覧)

この不幸も、内見していれば避けられたはずと思える

内見も担当者とのやり取りも省略してはダメ!

今も昔も、いつだって何が起こるか分からない。

お金持ちの人間にとっても貧しい者にとっても、ある日、ふいに悲劇と直面させられる可能性はゼロではない。

だから誰にとっても油断は常に禁物だ。

ただ油断していなくても───仲介業者やオーナーと打ち合わせを重ねて、入念に物件の見学をしても、ハズレ物件に入居してしまう場合がいるもので。「俺の場合は内見は不要。なぜなら・・・・」と思えたシェアハウスが、実はとんでもない代物だった、というケースもある。

非常に警戒しても、下準備を入念に行っても、それでも何が起こるか、どんなカードを引かされるかは、結局のところ今も昔も分からないのだから、先に紹介した4名の相談を、「若気の至り。彼らは頭も運も悪かった」と結論して切り捨ててはいけない。

あなたも被害者の一人になってしまう恐れがある。

シェアハウスへの入居を検討しているときは、若い被害者の言葉も軽んじず、謙虚に色々な人の話に耳を傾けながら、すべきことをきちんとしよう。

内見はもちろん、物件担当者との情報交換も、しっかり行おう

【注記】

  1. 国民生活センターとは「独立行政法人」に属する組織。要は非営利団体のお役所みたいなもの。日本の消費者の保護や生活の質の底上げを目指している。

    センターについて詳しく知りたい方は以下のサイトにアクセスを。

    国民生活センター公式ホームページ
    https://www.kokusen.go.jp/

    国民生活センター作成「国民生活センターについて」
    https://www.kokusen.go.jp/hello/pdf/mi-gyoumu_01.pdf

    Matcher「独立行政法人と混同されがちな3種類の法人を理解しよう」
    https://matcher.jp/dictionary/articles/490#h2_3 ↩︎

参考サイト:

「事故情報データバンクシステム「事故情報を閲覧する」
https://www.jikojoho.caa.go.jp/ai-national/(令和6年9月20日閲覧)

Matcher「独立行政法人と混同されがちな3種類の法人を理解しよう」
https://matcher.jp/dictionary/articles/490#h2_3(令和6年9月20日閲覧)

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