
仕事柄、色々な本を読む。
最近、『犯罪心理学事典』を読んだとき、ちょっと気になった箇所があったので感想を。
「夢は夜見るものしか信じていない。夢を追うなんてバカバカしい」と思っている人は、ぜひこの記事にも、この本にも目を通してほしい。
考えを変える気になるかもしれない。
目次
「成功願望」を「夢」に置き換えると・・・・
何気なく『犯罪心理学事典』を読んでいるとき、ふいに以下の文に遭遇した。
多くの研究では、成功願望と実現可能性の両方がともに小さい場合に最も非行発生率が高くなり、成功願望と実現可能性が両方とも大きい場合に、非行発生率が低くなるという結果を示していると指摘する
引用元:日本犯罪心理学会(編集)令和5年6月30日「犯罪心理学事典」10ページ
※本を購入したサイト
これまでに出会った男女や我が身が思い出され、「分かる。すごく分かる!」と思ってしまった。
「成功願望」を「夢」に置き換えると、とても納得できた。
私は10代の頃から一つの夢を追いかけていた。
そのおかげで、お金持ちではない家庭に生まれた虚弱体質の人間ながら、今日まで非行に走らず、ヤケクソにもならず、生きてこられた。
夢を持っている友人知人、同僚達もそうだった。
彼らも完璧とは言えない家庭で育ち、様々な困難にぶつかったが、何物にも負けていなかったし、そもそも数々の困難を気にしていなかった。優しくて健全で目が輝いていた。それに皆とっても我慢強かった。
一方、夢がない人達は体が頑丈であれ、裕福であれ、どこか、何かがおかしかった。グチが多かったり、「幸せを感じられるときは、美味しい物を食べているときだけ」なせいで太っていたりした。明るい未来が見えない人もいたものだ。
だから今も「夢を持ち、実現する可能性を信じている場合、人は非行に走らない」とも、「夢がない人は、いつ犯罪者になるか分からない。ふいになるかもしれない」とも思っている。1
さらに言うと、夢がない人達との会話はつまんなかった。
この点は今もそうで、夢を追いかけている人から聞く話の方が、夢を持っていない人の話より面白いし、語り合える話題の数も多い。深い話も真剣な話も気軽にできる。
おかげで仲良くなれる確率が高いので、今以上に単純だった学生時代、私は前者、夢を追いかけている人に積極的に話しかけていた。
夢の重要視のススメ
昔と変わらず今も、お金や住まい、飲食物は人間にとって非常に重要だ。
起きているときに見る夢だって、老若男女にとっては非常に重要だと思える。
「夢を持っていると、お金持ちになれる可能性が高いから」ではなく、「夢は自身を非行2から守ってくれるから」だ。
「問題を起こせば、夢の実現が難しくなるかもしれない」と思えるから、夢追人は非行には走らない。
それに夢は希望や実力、実績も与えてくれる。夢を持っていない人が遊んでいるときも、リバンドするダイエットに励んでいるときも、本を読んだり、勉強したり、仕事に精を出したりしているので、自然と希望も実力も実績も手に入る。
そのおかげで目は輝くし、話題の幅も増え、自分よりはるかに年上の人とも親しくなれる。過食は夢を追う自分の足を引っ張る行為であると、よく分かるので控えるため、太らない。
同時に、夢を持っていれば独身であれ、お仕事しかしていない人生であれ、孤独や不満を感じない。
だから夢は本人がいくつであれ、軽く見て良い程度の価値しかないものとは思えないのだけれども、夢を軽視している人は多い。「子供や若者が持つもの」と割り切っている人もいる。
あなたもそうなら、「夢を追うなんてバカバカしい」と本気で思っているのなら。
あるいは夢らしい夢がなく、「食べているときだけが幸せ」なんて思っているのなら。
まずは夢を持ってみては?
あなたが何歳であれ、人生も見た目も大きく変わる可能性がある。
占い本や占い師による解説サイトに目を通す機会が多い、夢がない人も、夢を追いかけると占いに頼らなくてすむようになる可能性がある。
「将来が不安で仕方ない。早く結婚して生活を安定させたい」なんて考えて、男を使った一発逆転を狙っている女性も、他の夢追人同様、異性に依存せずとも不安を解消できる人物になれるはずだ。
まずは今よりも夢を重要視してみてほしい。
【注】本音をちょっと・・・・
先にお伝えしたように、会話がつまんない人とは真剣な話も深い話も気軽にはできない。要は気軽に本音を話せない。
すぐに話を茶化したり、興味なさそうに聞き流したりするからね。信用できない人に思えるからね。
信用できない人といると夢追人は疲れるときもあれば、ウンザリするときもあるので、ぜひあなたにも夢を追いかけてもらいたい。
よろしくお願いします!😀
【注記】
- 「犯罪は特殊な行為で、犯罪者は特殊な人」と思っている場合、『もう一つの重罪 桶川ストーカー殺人事件「実行犯」告白手記』を読んでほしい。少なくとも「越えてはいけない一線を超えてしまう人達は特殊な人間ではない。今も昔もよくいる人達」と分かるはずだ。
『もう一つの重罪~』について触れた記事はコチラ
殺人は特殊な行為じゃない!『もう一つの重罪 桶川ストーカー殺人事件「実行犯」告白手記』から
↩︎ - 非行は「自分を前科者にして監獄送りにするという愚行」とも言える。 ↩︎
参考文献:
日本犯罪心理学会(編集)「犯罪心理学事典」令和5年6月30日 第4刷
久保田祥史『もう一つの重罪 桶川ストーカー殺人事件「実行犯」告白手記』2020年11月11日 第2刷